インド生まれの熟成型柑橘。

 

収穫後2週間~3か月ほど木箱やコンテナ等で保存され、熟成により味が整った段階で出荷される柑橘を熟成型と呼びます。

 

収穫直後が一番美味しい果実 柑橘も多く、一般的にはもぎたて新鮮が美味しい物!というイメージがありますが、じっくりと熟成させる事で糖と酸のバランスが整いコクのある味へと仕上がります。

 

収穫直後のポンカンをご家庭で熟成させ、味の変化を楽しむのも面白いかと思います。

 

糖度はもともと高い品種ですが、すっきりとした酸味がバランスよく加わる事で甘過ぎる事はありません、ジャムやソース お肉の漬け込みタレ等にも使用します。

 

インドのスンタラ地方原産と聞きますが、地図上では確認できません。名前の由来はインド西部の町「プーナ(またはプネー)poone」を「ポン」と発音した事からと言われています。

ちなみに、インドには「ポンカンパル」や「ポンカンドゥ」と言ったポンカンに関係のありそうな地名があります。「ポンカン」の発音は、日本だけの物なので関係はないと思いますが、気になるところです。

東南アジア生まれの熟成型柑橘

 

むかしむかしの清の国(現中国)に「謝 文旦(しゃ ぶんたん)という貿易商がおったそうな。

 

各地の荷と共に西へ東へ広い海を渡り、商いに精をだしておった。

 

ところがある日、大風のせいか、謝 文旦の乗る船は難破してしもうた。

まだエンジンなど無い時代の事、動力は人と風。

 

目的地どころか陸地に帰れるかどうかも分からず途方に暮れておった謝 文旦。

その目の前に陸地が見えた。

 

これ幸いと、なんとかその陸地に船をつけ、降り立った。

 

その土地の人々には謝文旦の国の言葉は通じなかったものの、流れ着いた謝 文旦一行を優しく迎え入れ船の修理も手伝ってくれた。

 

そのうち、その土地を収める領主にも一行の話が伝わり、通訳が派遣された。

 

通訳が言うには、その土地の名前は「薩摩(現鹿児島)」と言い、鎖国政策をとった徳川幕府政権下においても、琉球(現沖縄)を通じ、清とも交易のある国だとの事じゃった。

 

船が直り、清の国に帰る事となった謝 文旦。

 

世話になったお礼と感謝の印として、船に乗っていたいくつかの荷を渡した。

 

その中に、2つの大きな見た事のない果物があった。 1つは実が赤く もう一つの実は白かった。

 

薩摩の人々は、その果実の種を植え、大切に育てたそうな。

その果実をもたらした「しゃぶんたん」の名前を前後2つに分け、赤い実には「しゃぶん」と名付け、白い実には「ぶんたん」と名付けた。

 

時を経て「しゃぶん」は「じゃぶん」と訛りを帯び、暫くすると「じゃぼん」から「ざぼん」へと、変化した。「ぶんたん」は、発音しやすかったのか、そのままの名前で時を重ねた。

 

名前を変えながら九州全土へ広まり、ここ四国にも辿り着き、暖かい土地を中心に栽培が広がっていったとさ。

 

*伝承を基にした 田中の創作です。

現代において、ざぼん ぶんたん ぼんたんは、同じ物でありますが、栽培されてる土地によって、多少形状等が異なります。

 

主な栽培、高知 鹿児島 宮崎 愛媛の温暖な地域ですが、その9割は高知県となります。

 

11月から年末までに収穫され、そのあと雨水が入らない様に作られた屋外の施設で翌年の2月まで熟成され、順次出荷されます。

 

高知県では、文旦の香りと共に春が訪れ、新しい命が動き出す季節を迎えます。

 

オレンジ系統の様な甘さではなく、さっぱりとした爽やかな味わいが特徴です。

 

柑橘類の中でも、特にビタミンCの含有量が多く、外皮や内皮に含まれるナリンギンには食欲抑制効果や抗酸化作用もありますので、ダイエット時にも役立ちます。

 

そして、しっかりと熟成された文旦は、花の様な爽やかさと木漏れ日が差す森の様な力強さを兼ね備えた香りを纏います。

 

少し気が滅入った時や体調が悪い時、この香りを嗅いで元気を貰っています。

 

是非、一度お試しあれ!

日本生まれの越冬柑橘

 

柑橘の旬は冬。コタツでぬくぬくしながら、みかんに手を伸ばす。昭和の昔からある、日本人の定番ですね。

しかし、この小夏ちゃん。越冬します。枝に実を付けたまま、冬を越すのです。

コタツの季節には、食べる事が出来ません。

ほとんどの柑橘類は10月頃から年末までが収穫時期。

対して、小夏は4~6月頃の収穫。

花が咲く時期は、他の柑橘とほぼ同じで5月前後。

当園のポンカンを例にしますと、開花が4月収穫が11月ですので、7ヶ月ほどを木の上で過ごします。

小夏は、5月開花の4月以降収穫ですから、丸1年ほど木の上で過ごす事となる訳です。

ですので、栽培場所となるのはあまり寒くならない地域に限られます。

実が凍ってしまっては売り物にならないですから、温暖な地域でも実に一つ一つ袋を被せたり、ハウスの中で育てたりと、非常に気を使います。

そんな小夏ちゃんの出身地は、日本 宮崎県。 柚子の突然変異と言われています。

宮崎県での呼び名は「日向夏」

当園がある高知県では「土佐小夏」

愛媛県や和歌山県では、「ニューサマーオレンジ」と呼ばれ、他には静岡県でも栽培されています。

全く同じものではなく、そのほとんどが「日向夏の枝変わり(突然変異)」と言われ、栽培地によって特徴があります。

それぞれ食べ比べてみるのも面白いかもしれません。

甘酸っぱい爽やかな味は、初夏をそのまま現しているかの様です。カクテルやケーキ等にもよく用いられます。

食べ方が独特の為、ご購入の際は添付のしおりか、WEBで調べてからお召し上がりください。

間違っても、普通のみかんの様に、皮をむいて房を食べるなんて事は、しないでくださいね!

中央アジア原産のオールラウンドプレイヤー

 

原産は中央アジア。その後地中海沿岸部を経て東欧 南欧で、それぞれの地域に合った品種が生まれ、16世紀にアメリカに渡ったと伝えられています。

 

紀元前のエジプトではニンニクと共に栄養価の高い作物として重宝されていたという記録も残っていますが、東アジアに伝わるまでにはかなりの時間を要します。日本で食用として栽培が始まるのはなんと明治時代。

それまでにも他国から貿易船で運ばれた事はあっても食用としては広まらず、観賞用だったそうです。

 

稲作が大陸から伝わったのが弥生時代。

その後、作物を始め仏教や金属加工等 技術の多くが中国から渡って来た事を考えれば、中国でのタマネギ栽培の歴史もまだ浅い事がうかがえます。

シルクロードから伝わらなかったのかな?と疑問も感じますが、栽培技術や土地に合った品種等の関係か、アジア地域を含め全世界に広まるのは大航海時代を待たなくてはならなかった様です。

 

船舶の技術が進み、軍船や貿易船等が長期間航海出来る時代になってからは、日持ちする食料として重宝され、その為世界各地に広まっていったものと考えられます。

 

そんな歴史を持つタマネギ君。栄養価が高く長期保存が可能で、世界中の料理に使われているオールラウンドプレイヤー。

日本においても、需要の最も高い野菜の一つでしょう。

 

黄色 赤 白の3種類があり、普段見ているタマネギは、黄色タマネギに分類されます。

 

赤タマネギもポピュラーですが、黄色に比べると栽培が難しい事もあり、黄色程は栽培されていません。

白タマネギに至っては、私が知る限り北海道の一部と静岡県の一部でしか本格的な栽培は行われていませんので、スーパー等でお目にかかる事は滅多にありません。

 

辛み成分が強い方がより長い期間保存が可能と言われ、北海道産タマネギは他の地域より辛く感じると聞く事がありますが、西日本での収穫が始まるまでの間、国内産タマネギの量を確保する為、あえて長期保存可能な品種を栽培しているのでないかと、私は思っております。

ちなみに、西日本産のタマネギの通常品種(早生系統を除く)の出荷が始まるのは、4月頃からです。

北海道のタマネギ出荷は8月頃から。秋口までは西日本産が売られますが、冬場から翌年の春までは北海道産がほとんどです。

冬場のシチューやカレーが食べられるのは、北海道のおかげですね。

ただ、辛みが強い品種でも、熱を通せば辛みは無くなります。

サラダ用のタマネギ 熱を通す料理用のタマネギ等、好みに合った産地を探してみるのも楽しいですね。

南米アンデス生まれの、世界四大作物の一つ。

 

南米ペルーが原産と言われ、涼しい気候を好み高温や高湿度には弱い作物です。

 

世界中で栽培され、米 小麦 トウモロコシと共に、世界四大作物と呼ばれます。

 

日本での本格的な栽培は、明治時代。

北海道の開拓に伴い、食料として栽培が奨励されました。

 

北米からヨーロッパ大陸に伝わったのは、15世紀~16世紀頃。

インカ帝国時代には栽培されていたとされ、マチュピチュの段々畑にもその痕跡があるそうです。

最近のジャガイモの商品名に見られる「インカの~」は、その歴史が由来かと思います。

 

ジャガイモは、比較的作りやすいうえに栄養価が高く、植え付けから収穫までの期間が短い事も特徴です。

歴史的に見ると、その特徴は食料として人間の命を守ってくれました。

痩せた土地でも育つ為、世界のありとあらゆる地域で重宝され、特に被支配者層にとっては、生きていく為にはなくてはならない作物だったと思われます。

 

1845年にアイルランドで発生したジャガイモの疫病は飢饉を引き起こし、4年間で100万人もの人々が餓死したと言われます。

この事だけでも、まだ農業の機械化が進んでいない時代の特に寒冷地での、ジャガイモの需要が高かった事がうかがえます。

 

日本においては、北海道開拓から徐々に栽培が広まり、当初は洋食の材料でしたが栽培地が広がっていくと共に和食の材料としても使われる様になりました。

 

光にあたると皮が緑化し「ソラニン」という成分が生成されます。

大量に摂取しなければ問題ありませんが、食中毒の原因ともなりますので、光に当たらない様に新聞紙等に包み冷暗所での保存をお勧めします。

加えて、調理する際には緑化した部分は包丁等で取り除いてください。

 

現在は品種も多種多様で、男爵とメークィン以外にも様々な種類があります。

 

ポテトサラダ等に向く品種、煮込み料理に向く品種、それぞれの特徴を楽しんで頂ければと思います。

 

ちなみに、収穫後特に寒冷地では、ジャガイモに含まれる「でんぷん」が「糖」に変化します。

 

ですので、収穫直後のジャガイモよりもしばらく熟成させたジャガイモの方が甘く感じます。

 

夏場は湿度が高く腐りやすいですので、新聞紙にくるみ冷蔵庫で保存をお願い致します。

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